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東京都渋谷区桜丘町27-1-101 TEL:03-3461-1865 16:00-22:30(土日祝日16:00-21:30)/不定休 予算:10000~15000円 予約可 |
渋谷はセルリアンタワーの裏手。だらだらとした細い上り坂を上がっていくと左手に「処女牛」と大きくかかれた店が見える。普通の人ならば「処女牛って何・・・?」とひるむに違いない。他にも「食べ放題」などの文字も踊り、正直あまり入る気になれない外観だ。
案の定、入ってみても特に期待は持てなそうな雰囲気だ。そのまま食べ放題コースを味わって帰るのも悪くはないのかもしれない。しかしこの店には、文字通り「裏の顔」があるのだ。テーブルに出されたメニューには目もくれず、店員さんに「今日は美味しい肉入ってますか?」と尋ねてみよう。そう、まるで高級な寿司屋でネタの仕入れ具合を尋ねるかのように。そこからはめくるめく「裏メニューの世界」に誘われるはずだ。
「肩シン」「ハネシタ」「ミスジ」「イチボ」「カイノミ」「肩カブリ」・・・店員さんの口から出てくるのは聞いたことのないマニアックな希少部位ばかり。でも大丈夫。分からない部位のことは丁寧に教えてくれるし、「内臓はちょっと苦手」「ロース系が好き」など好みを告げれば適当なものを見繕ってくれる。これら裏メニューは値段の張るものが多いので、心配ならば先に予算も伝えておくという手もある。
味はどれも非常に美味い。驚かされるのは、これだけの種類の肉がそれぞれがはっきりと違う旨味をもっている事だ。ここのご主人は肉に対する愛着が強く、肉について色々と尋ねると喜んで詳しく教えてくれる。この名物ご主人の話が聞けるだけでもこの店にくる価値はある。もう1つ「美味い肉を多くの人に味わって欲しい」という姿勢を強く感じるのは、メニューに書かれた「肉半人前のオーダーも可能」の文字。私は半人前どころか「上タン塩一枚、上ハラミ一枚」という無茶なオーダーをした事があるが、嫌な顔一つせず出してくれたのには感動した。
ちなみに、これらの裏メニューを出すために牛は半頭単位で仕入れ、余った部分は「食べ放題」にまわしているとの事。なるほど、それで合点がいった。
最後に予算についてだが、「裏」にさえいかなければいくらでも安く押さえられるはず。しかし、それではこの店を訪れる意味が無い。やはりここはひとつ、値段を気にせずに裏街道を突き進んで欲しいところだ。これを読んだあなたには、今からでも「ぱっぷ貯金」を始めることをお勧めしたい。
芸術的なサシが入ったミスジ | ハネシタはさっとあぶって食べよう | タレハラミ |
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・ここでは何といっても裏メニュー。店員さんにその日のお勧めを聞いて相談しよう。ミスジ・ハネシタ・肩カブリ・イチボ・カイノミ・肩サンカク(肩芯周り)・リブロース・ささみ・タケノコ・・・などなど聞いたことのないような部位も含めて色々出てくる。敢えて言えば、特にお勧めはミスジ・ハネシタ・肩サンカク・カイノミあたりかな・・・。
・ちなみに上記のお勧めを一度に全部頼むと財布がいくつあっても足りないので注意。
・最近は支店が沢山出来ているが、直営かフランチャイズかでやや内容にバラつきがあるようだ。