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東京都台東区根岸1-5-15 TEL:03-3874-8717 17:00-26:00/無休 予算:3000〜5000円 予約可 |
鶯谷駅...山手線沿線でありながら、東京都民でもなかなか降りることのない場所だ。正確には、特定の用事がある人以外には縁のない駅である。知らない方の為にズバリ言ってしまえば「風俗とラブホテルの街」-これが一般的な鶯谷に対する認識だろう。
そんな街に上質肉を安く供する焼肉屋がひっそりとあるのだから東京というところは面白い。「鶯谷園」は駅から徒歩3分ほど、ホテル街を抜けた大通り沿いに位置する。その名の通り鶯谷の街に溶け込んだその素朴な外観からは想像もつかない質の肉が食べられる驚きの店だ。
まず食べて欲しいのは「特上ヒレ」。ヒレとは思えぬほどにサシがぞんぶんに入った、ステーキ状の肉の塊がどんと出てくる。これを軽く炙っておろしポン酢で食べる。そこいらの高級焼肉店に負けない、感動の味だ。値段は1600円。質と量を考えればかなり安い。それから特上ランプ。通常ランプといえば赤身が強い部位なのだが、ここのものはむしろ特上カルビじゃないかと思わせる霜降り具合である。こちらはわずか1300円。同じ肉を倍くらいの値段で出す店は沢山知っているが、この価格で味わえる店は数えるほどしかない。他の肉も総じて上質。カルビなどは並で充分美味い。
ただしちょっと気になるのがタレ・塩ともに味付けがやや濃すぎる事。特に「特上ヒレ」以外の塩モノは塩ダレを絡めた状態で出てくるのだが、甘みが強いので、ずっと食べているとどの肉も同じ味に感じられてしまう程だ。対策としては敢えて焼肉のセオリーを破り、塩→タレ→塩とテレコで食べたり、塩モノ用に出される梅のつけダレを効果的に挟むなどする事で、ある程度口中の飽きを解消する事が出来るだろう。又、特上ヒレだけは塩ダレではなく塩胡椒+おろしポン酢で供されるので、これを投入するタイミングを上手に計算すればずいぶんと味の目先に変化が生まれるはずだ。せっかくの「驚異の肉質/価格バランス」なのだから、積極的に工夫して極上に味わいたいところである。
場所柄か、深夜まで営業しているのも嬉しい。焼肉が目的の人も、焼肉プラスアルファをお考えの人も、機会を見つけて鶯谷に足を向けられてみては如何だろうか。
ステーキのような特上ヒレ | なまめかしいまでの特上ランプ | 並カルビでもこの霜降り具合 |
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・ポン酢で食べる特上ヒレ塩
・カルビは並で充分