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同心亭

同心亭メイン画像 大阪府大阪市北区同心2-15-25
TEL:06-6358-5991
17:00-22:30/火休
予算:3000〜5000円
予約可

思わず人に話したくなる。仲のよい友達を連れて行きたくなる。そんなユニークな焼肉屋は数多いが、ここ「同心亭」は間違いなくその筆頭に上がる存在だろう。個性派揃いの大阪の中でも際だった存在感を放つこの店を、我々は「関西ネタもの系焼肉の雄」と呼んでいる。

場所は店名通り同心、天満橋筋沿いにある。帝国ホテルに見下ろされるように佇む店は古めかしい上に怪しさに満ちている。焼肉屋というよりも寂れたネオン街にある大人のお店を彷彿とさせるセンスの電飾看板や、風になびく古びた提灯が屈強なガードマンよろしく一見さんを拒絶している。

勇気を振り絞ってガタつく扉を開けよう。店内は薄暗い。壁にしみついた煙の煤と油が店の歴史と伝統を感じさせるというか...いや、もうはっきり言おう。そうとうボロボロである。カウンターの向こうには下着のようなよれよれのTシャツを着たマスターがいる。奥には座敷席があるがこれも見事なまでにボロい。ここまで来るとまるで映画のセットのようである。初めて連れて来られた人は相当不安がるに違いない。その顔を横目で見て楽しみたいところである。

もちろん驚きはこれだけでは終わらない。ここの目玉肉は塊で供されるハラミだ。注文の際は「何人前」という単位ではなく、グラム数で指定する。同席者の人数にもよるが、見た目のインパクトを楽しむためには迷わず500gは行きたいところ。程なくして運ばれてくる巨大な生肉の塊に言葉を失うはずだ。美しいピンク色のステーキとは違い、ハラミの塊は荒々しい外見。その肉塊はマスターの手によってガスコンロにでんと置かれ、ジュージューと音を立てて焼かれる。我々客はその様をただひたすら息を飲んで見守るしかない。クライマックスは「企業秘密」だという、あるお酒をかけてのフランベ。燃え上がる炎に歓声があがること間違いなしだ。その後肉は一旦引き上げられ、通常の焼肉サイズにカットされて再びテーブルに運ばれて来る。この時点ではまだ内側が生の「たたき」状態なので、結局はこれをもう一度各自が焼いて食べる事になる。「だったらさっきのパフォーマンスは何だったのか?」という疑問は無粋というもの。目の前で塊肉を焼くという興奮を提供する、マスター一流の演出なのだ。

このマスター、外見はちょっとおっかないところがあるが実に気さくでサービス精神にあふれている。リアクションに困ってしまうジョークを連発するのはご愛敬だが、それも客を楽しませようという気持ちの表れ。常連客が多いのもうなずけるというものだ。

ハラミ以外の肉だが、タン塩や上ロースなどは意外な程に上品な味。特に上ロースは必食のクオリティだ。ハラミは目で楽しみ、こちらは舌で楽しみたい。その他ミスジやヘレなどメニューにない希少部位が入っている場合もあるので、マスターに聞いてみるのが良いだろう。

同心亭 外観 同心亭 ハラミ 同心亭 上ロース
一見さんにはハードルが高すぎる店構え 「たたき」状態になったハラミ 質の高い上ロース

<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・グラムでたのむ塊ハラミ・上ロース・希少部位





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