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大阪府大阪市北区曽根崎2-10-15 曽根崎センタービルB1F TEL:06-6314-0246 16:00-23:30(日祝 16:00-21:00)/第1・3日休 予算:4000〜6000円 予約可 |
大阪は東梅田の駅近く、御堂筋の裏に「お初天神通り」という名の、昭和の香り漂う小さな商店街がある。この通りの一角に位置する、これまたかなり年季の入った商業ビル。地下にもぐっていくとレトロ感あふれるレストラン街が現れる。この中の一店「河童」は、大阪でもその名を知られた焼肉店だ。昔ながらの喫茶店か洋食屋のような店内に、流れるBGMは演歌。足を踏み入れたとたんにタイムスリップ感に襲われること間違いなしだ。
こちらの店を語る上で外せないのは個性的なマスターの存在である。店内そこらじゅうの壁に張られた張り紙から人情派ながらも作法に厳しいマスターの性格がうかがわれる。例えば「河童のビールはびん生です 「びん」には(中略)触れ合いがあります」「お食事処でございます 足元は大地につかえて頂きますようにお願い申し上げます」などなど。聞いたところによると食事マナーの悪い客は怒られることもあるようだ。しかし我々の見たところでは、親切で気のよさそうなおやじさんであった。
もうひとつ、この店で必ず話題に上るのは名物となっているてっちゃん。これに関してはおばちゃんから焼き方を厳しく指導される。まず出てきたてっちゃん全部を網の上に乗せ、後はひたすらこまめにひとつひとつをひっくり返しつつ焼き位置を移動させ、10分ほどかけて満遍なく火を通していくというもの。ちなみに食べる順番も、生モノの後にてっちゃんを焼き、その後タレモノ、最後に塩モノが良いとお勧めされた。
しかし、ヤキニクエストが最も心を動かされたのは「特上ハラミ」であった。木目の細かい肉質に適度な霜降り。ある意味、ハラミらしくないほどの気品を備えているのである。これだけのクオリティのハラミはそうそうお目にかかれない。肉そのものの味に集中するためにも塩で食べるのがベストだろう。残念なのは値段がかなり張ること。メニューには価格記載なしなので時価なのだろう。訪店時は一人前2800円だった。だがそれを差し引いても一見の、いや一焼きの価値があるハラミである。
他に、辛酸っぱい味付けの生センマイも印象的だった。それと、忘れてはならないのが、マスターの「素手で鉄板交換」の荒業。「河童」を訪れるときは、ぜひこの技も名物のひとつとして味わっていただきたいところである。
昭和感たっぷりの店内 | 名物てっちゃん | 最高肉質の特上ハラミ |
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・特上ハラミ
・特にてっちゃんは焼き方や食べ方などを色々指導されるので、あらかじめそのつもりで。