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YAKINIQUESTION -予告編- by gypsy

焼肉にまつわる様々なギモンにヤキニクエストがお答えする
その名も「YAKINIQUESTION(ヤキニクエスチョン)」


近日公開します。
*焼肉に関する疑問質問も募集中です




中部・近畿遠征レポート エピローグ by gypsy

養老から彦根、近江八幡、伊賀、名張、そして香芝と
中部〜近畿をS字型に横断した2泊3日の焼肉遠征。
今回も素晴らしき肉との数多くの出会いがあった。


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全国には、有名無名含めて名和牛の産地が沢山ある。
そこでは正肉も内臓も素晴らしいクオリティのものが
東京の人間から見たら驚くべき安価で提供されている。
そんな事実をあらためて体感したのであった。


また、多くのお店でホルモン類でも銘柄が特定出来るのは
屠畜頭数が多くない地方ならではのことであろう。
これもまた都市部ではなかなか味わえない贅沢である。


飛び牛ヒレ、ハネシタ.jpg


一方で都会のお店の優れた部分も浮き彫りになる。
地方では「安くていい肉」を提供することに留まっていて
(もちろんそれだけでもじゅうぶんに凄いことだが)
それ以上の工夫があまり感じられないことが多々ある。


DSC08555.jpg


素材だけで美味しいのだからそれでもいいのだが、
例えば地域独自の味付けや食べ方などが加われば
もっともっと魅力的なコンテンツになるに違いない。


来年はそのあたりに着目しつつ、
肉牛牧畜の歴史が深い地域を巡りたいと思うのだった。


(おわり)
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中部・近畿遠征レポート Day3#1 by gypsy

いよいよ今年の遠征も最終日。
昼は香芝でもう一軒クエストしてみることにした。


「平安」は国道沿いに立ち並ぶ焼肉店のうちの一つだ。
大型のファミレスライクな店舗。この地には多いタイプだ。


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価格はそれほど安くないが、まずまずの肉質。
テッチャンやツラミなど、ホルモンもじゅうぶんなクオリティだ。
子連れやお昼の時間帯ならば充分選択肢に入ってくるだろう。


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少し酸味があるつけダレがなかなか美味しいので、
並ロース、カルビあたりとライスがベストチョイスだろう。


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焼肉密集地帯を後にした我々は、大阪を経由して神戸に移動。
遠征の最後を飾るのは「焼肉食堂ジェット」だ。
場所は芦屋。関東人からすると「高級住宅街」イメージだが、
たどり着いた店構えはその言葉とはかけ離れたものだった。


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しかし、料理はいい意味で我々を裏切ってくれた。
おまかせコースのみのこちらのお店でいただいたのは、
カットや味付けに工夫を凝らした様々な部位だった。


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刺しものから焼物、口休めをはさんで〆にいたるまで
一時たりとも飽きさせることのない完成された流れ。


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しかもこれが3800円という驚きのリーズナブルさ。
あまりの感動に我々は、これまでの3日間で
11軒目の焼肉とは思えぬ怒濤の勢いで食べ尽し、
素晴らしい満足感のうちに遠征を終えたのだった。


(つづく)
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中部・近畿遠征レポート Day2#3 by gypsy

名張を出た我々は、一路奈良へと向かった。


この遠征では和牛の生産地や焼肉店密集地帯を巡っている訳だが、
これから行く奈良県の香芝も、知る人ぞ知る焼肉タウンらしい。


まずは香芝インターを降りてすぐの「はなぶさ」へ。
一度見たら忘れられない、英(はなぶさ)の文字を
牛に見立てたロゴが目印の焼肉店だ。


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店内や看板からは老舗の雰囲気が漂っている。
ファミリーセット、ペアセットなどお得なセットの充実が
古くから地元の人々に愛されてきた事を物語っているようだ。


こちらで一番印象に残ったのは「ミノ梅肉焼き」
様々な味付けで食べられるミノだが、梅肉は初体験。
梅の酸味が焼く事でまろやかになり、ミノ独特の食感に馴染む。
ミノという素材の可能性の大きさを改めて感じた一品だった。


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この日最後に訪れたのは「しま牛」
インター付近の焼肉密集地からは外れるが、それでもすぐ近く。
辺りは住宅街で、こちらのお店自体も一見住宅のような造りだ。


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果たして、こちらのお店は大当たりであった。
モダンでありながら、掘りごたつ式でくつろげる席。
家庭的でホスピタリティ溢れる接客。
何より美味しくて体にいいものを食べて欲しいという姿勢は
30年つぎたしで使っているという無化調のタレに表れている。


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インパクトは薄いが、食べ進めるほどじわじわと美味くなる、
そんな優しい味わいは本日の5軒目にピッタリであった。


肉自体は伊賀牛と宮崎牛にこだわっているとのこと。
希少な伊賀牛を最後までいただくことが出来、
遠征2日目も大満足のうちに終わったのだった。


(つづく)
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中部・近畿遠征レポート Day2#2 by gypsy

名張市街から少し外れた、山河美しき地にその店はあった。


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青い空と緑のコントラスト。流れる小川のせせらぎの音。
「ニッポンの夏」を凝縮したような風景を眺めつつ川沿いを走る。
と、川の向こうに「三太夫」の看板を見つけることができた。


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店に近づくにつれ、その桁外れの大きさが徐々に分かってきた。
巨大な門をくぐると、40台ほど停められそうな駐車場があり、
その奥にようやく店への入口が見える。


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さらに中庭を抜けるとようやくレセプションが現れた。


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席は庭の緑が楽しめる窓際。上質な和の空間である。
まるで今からお見合いでもはじまりそうな雰囲気だ。
いくら夏とはいえ、Tシャツに短パン姿の自分を恥じたくなる。


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メニューは単品もあるが、コースがお得。
部位や量の違いで10種類ほどある。もちろん伊賀牛だ。
皆で幾つかのコースを頼んでシェアすることにした。
扱っているのは正肉のみだが、文句の無い肉質だ。


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こうした雰囲気の店ではお店の方が焼いてくれることが多いが
こちらでは自分で焼けるのもまた嬉しいところ。


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一番印象に残ったのは「伊賀牛ロースの朴葉焼き」
朴の葉に肉とたっぷりの味噌を乗せて焼き上げる一品だ。


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焼き上げるにつれ立ち上る味噌の香ばしさに鼻腔をくすぐられ、
江戸の時代に「薬喰い」されたという牛肉の味噌漬けの味は
果たしてどんなものだったのだろうか、などと夢想するのだった。


(つづく)
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中部・近畿遠征レポート Day2#1 by gypsy

二日目。朝から車を飛ばし、伊賀へ向かう。


伊賀と聞けば大抵の人は「忍者」を思い浮かべるであろう。
ところが伊賀には肉好きなら覚えておくべき名物がある。
同じ三重県が誇る松阪牛に匹敵するともいわれる「伊賀牛」だ。


この地方での牛の飼育の歴史は古く江戸時代までさかのぼる。
もちろん農耕用だったが、彦根の場合と同じくそれは表向きの話。
当時から一部では牛肉を食する文化があったらしい。
一説にはその干し肉を忍者が携帯食にしていたという。
真偽のほどは定かではないが、何とも夢のある話ではないか。


現代の伊賀牛は肉質はもちろん、取引方法のユニークさが特徴的。
通常、牛肉は屠畜後に枝肉の状態で販売されるのだが、
伊賀牛の場合は生産者と販売事業者が農家の庭先で話し合い、
JA職員立ち会いの元に生体の状態で取引されるのが殆どだそうだ。
それだけ生産者に対する信頼が大きいということだろう。

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本日の一軒目は「森辻亭」。伊賀牛の卸が経営する焼肉店だ。
着くなり、そのレンガ造りの堅牢な外観に圧倒される。
店内には鉄板焼・ステーキの店も併設し、精肉販売まで行っている。
まさしく伊賀牛の御殿のようなお店なのだ。


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正肉はもちろん、内臓も伊賀牛。
生体販売方式ならばこの点は間違いないだろう。
いずれも間違いの無い質の肉ばかりである。


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広くて清潔感溢れる内装の割に価格は非常にリーズナブル。
ここでも地方焼肉の実力をまざまざと見せつけられた形だ。


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続いて名張市に移動。
今度は牧場・卸・小売を一貫経営している「奥田」を訪問した。
店舗は1階が精肉店、2階が焼肉店という形態だ。


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こちらの白眉はタン刺しだった。薄切りで歯応えがいい。
また、保健所認可済のユッケも取り扱っている姿勢には
伊賀牛の生産から販売までを担うプライドが感じられた。


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しかし焼肉自体の印象は正直、もう少しというところだった。
たまたま肉の状態がベストでない時に訪問したのかもしれない。
だが伊賀のもう一つの特産品である(かもしれない)ドリンク、
「忍ジャーエール」は喉に心地よい後味を残してくれた。


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注文した品を食べ尽した我々は、即車に乗り込んだ。
ぐずぐずしてはいられない。何しろ本日は5軒で焼く予定なのだから。


(つづく)
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中部・近畿遠征レポート Day1#3 by gypsy

養老を発った我々は、滋賀県は彦根に向かった。
実は彦根は日本の牛肉食のルーツがあるともいわれる地である。

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ここで少し、肉食の歴史の話を。
日本の肉食の歴史は明治維新以降というのが一般的な定説だが、
それよりはるか以前から、一部では密かに肉が食べられていた。
江戸時代、彦根藩は公式に牛の屠殺が認められている唯一の藩だった。
表向きの名目は太鼓に使う牛皮を幕府に献上するためであったが、
実は「薬」だと称して牛肉を将軍や諸大名に献上していたのである。


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そんな「牛肉外交」を行ってきた藩のシンボル、
彦根城がそびえるこの地で選んだ焼肉店は、その名も「名城園」
外観からこれでもかと歴史の重みが伝わってくる店構えだ。


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店内はごく狭く、これまた期待を裏切らない年季の入り方。
切り盛りするのはご高齢のご夫人おひとりだ。


いつもは常連ばかりが訪れていると思われる
こうしたタイプの焼肉店にはありがちなことだが、
初訪者にはやや不親切に感じられる対応だったのは否めない。


しかし地方の小さな焼肉店をさんざん訪れてきた我々には
それくらいのことはまったく問題にならない。
新鮮な肉と、何よりも豪快すぎるほどのボリュームからは
表には現れないホスピタリティが存分に感じられた。
いつまでも常連や地元の方に愛され続けて欲しいお店であった。


実はこの地でもう1店リストアップしていたのだが、
時間的な問題とこちらでの想定外の肉の量が訪問を許さず、
止むなく我々は次なる地へと車を走らせた。

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初日の最後は、近江八幡まで移動し「吉林」へ。
こちらは近江牛をリーズナブルに食べさせてくれる焼肉店と聞いた。
外観はごく普通の地元の焼肉店である。
この辺りに住んでいたら、普通に日常使いで訪れるのであろう。


メニューに目を通す。なるほど安い。
特上の塩タンで1300円。ロースで1450円。
その他のメニューは軒並み1000円以下である。


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肉質も素晴らしい。
近江牛らしい脂の甘みと肉の旨味が味わえる。
元の肉がこれだけ上質ならば外しようがない。


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ホルモン類も近江牛だというが、これらも鮮度バツグン。
こんなホルモンを当たり前のように食べていたら、
都会の一般的なお店には行けなくなってしまいそうだ。


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店内はカウンター、座敷席、テーブル席とあり、
子供連れからひとり焼肉までを懐深く受け入れてくれそう。
こんな焼肉店が近所にあったらどんなに幸せだろうか。
焼肉遠征を始めてから何度思ったかしれない事をまた考えつつ、
深夜の焼肉店を後にしてホテルに向かった。


こうして遠征初日は終了した。
明日も朝から長距離移動。そして5軒の焼肉店を訪問予定だ。


(つづく)
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