路地裏の名店で京の街の人情に触れる
江畑(京都・上京区)
京都府京都市上京区六軒町通下長者町東入ルTEL:075-463-8739
17:00-22:00/水休
予算:3000〜5000円
予約可
京都の中心地から少し外れた住宅街の路地裏。日本人なら誰もが原風景として心の中に持っているような町並みを歩いていくと、タレの焼ける美味そうな香りが漂ってくる。見れば昔ながらの町屋が並ぶ中に、赤地に「牛」の文字を掲げる一軒が。何とも風情のある佇まいである。
中に入ると長いカウンターが目に飛び込む。座面部が畳なのもいい。一定間隔に置かれたガスロースターの前に座ると、いい感じに力の抜けたマスターがゆるりとした京コトバで「何しましょ」とたずねてくる。カウンターの奥を見やれば木の名札に書かれたメニューが並んでいるが、ここは是非マスターとのコミュニケーションでその日のオーダーを組み立てていきたいところだ。もっとも肉の種類はそれほど多くない。ホルモン系を中心に、刺身→塩もの→タレもの→そして〆の「ギアラねぎ」というコースが王道だろう。
カウンター席は、店員の手が空いている限りは基本的に焼いてくれるスタイル。(他に座敷席もあるが、そちらは焼いてくれるのか不明)まずは焼いてもらった肉をつつきつつ、店員との軽いやりとりなどを楽しみたい。若い店員も数名いるが、マスターも含め皆、近づきすぎず離れすぎずの距離感を保ちつつ、それでいて人情味を感じさせる対応をしてくれる。気分も和み、適度に腹が膨れてきたところで、いよいよ「ギアラねぎ」だ。
そう、この「ギアラねぎ」こそがこの店の目玉。味噌ダレをもみ込んだギアラにたっぷりの九条ねぎを乗せて焼く。ある程度焼いたら、そこにさらにタレをかける。煙を上げるねぎ。外で嗅いだ匂いはこれだったのか、と分かる。ねぎが少しくたっとしたあたりが食べごろ。ギアラの噛み応えある食感と甘めのタレが、ねぎの香りとシャキシャキ感によって口中で何ともいえないバランスに仕上がる。ご飯党ならば迷わずライスを頼もう。鳥ガラベースのややとろみがあるスープも絶品。この3品が揃えば怒涛のボルテージでフィニッシュを向かえられるはずだ。
ちなみに「ギアラねぎ」は数量限定なので、これだけは真っ先にオーダーしておくべし。雰囲気だけでも味がある店とはいえ、やはりわざわざ来たからにはこれを食べないで帰る訳にはいかないのだ。
焼く前のギアラ
風情溢れる外観
生肉の盛り合わせ(小)
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・「ギアラねぎ」ただし数量限定なので注意したい
・あとはその日お勧めのホルモンをマスターにたずねよう
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