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この情報は2014年11月29日まで「YAKINIQUEST.com」で掲載していたものです。
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ふじや

リスペクト3

頑固オヤジが取り仕切る一風変わった個性派有名店

ふじや(広島・中区)

ふじやメイン画像

広島県広島市中区西平塚町9-23

TEL:082-243-5433
18:00-24:00/日祝休
予算:8000〜10000円
予約可(原則会員制)

おそらく日本全国どこに行っても、地元で有名な焼肉屋というのが一軒くらいはあるはずだ。そして広島ならばここ「ふじや」がそれだと思われる。広島一の味かは異邦人の私には分からないが、「個性的」という意味では広島どころか日本でも指折りといえるかもしれない。

店を取り仕切るのは広島牛ひとすじの頑固なオヤジさん。その頑固っぷりは様々なところに現れる。まず店は「会員制」である。だが初めての客でも事前に電話予約さえ取れば問題なく入れるらしい。とにかく飛び込みでふらりと来る客はお断りだそうだ。次にオーダーは「おまかせ」のみである。客に選ばせる事など出来ぬという訳だ。すさまじい気概である。そしてもちろん焼き方にもこだわる。肉が運ばれるとまずはオヤジさんの講釈が始まり、続いて焼き方の手本を見せてからようやく客にも焼く事を許可しテーブルの前から去っていく。ただし別の肉を焼く前には「必ず俺を呼んでくれ」と念を押すのは忘れない。

焼の講釈がまた特徴的だ。追いダレや肉を置く位置など「なるほど」と思えるところもあるのだが、肉を返す方向や口に運ぶ際の肉のたたみ方までを細かく指定したり「左手に折りたたんだティッシュを持って食べる」事を要求するあたりはさすがに少し閉口してしまうだろう。

もちろん味もかなり強烈なオリジナリティがある。ニンニクが利いた濃いもみダレが独特。むしろタレの味が強すぎて肉そのものの味を分かりにくくしてしまっているように思えた。

「おまかせコース」の中身だが、私の訪店時はタレのロースに始まり、タレのレバ焼、ミノ焼、そして「広島でしか食べられない」とオヤジさんが豪語する”こうね”、最後は20数種類の材料を使っているという特製のおじやでフィニッシュだった。分厚いミノは新鮮で歯ごたえ良く、唯一の塩味だったこうねは噛むほどに肉の濃い味わいがストレートに伝わる。〆のおじやはカラダに良さそうなやさしい味わいだ。ちなみにおじやの食べ方までも細かく指導されるのは言うまでもない。

賛否は分かれるだろうが、これだけ個性的な店というのもそうあるものではない。旅のついでに寄ってみるのも悪くない選択ではないだろうか。出来れば価格がもう少しリーズナブルだととっても嬉しいのだが。

ふじや外観
渋すぎる佇まい

オヤジさんによる焼き
肉は基本オヤジさんの手によって焼かれる

タレ
どこまでも濃いタレ

ミノ
新鮮で分厚いミノ

こうね
広島でしか食べられない?こうね

おじや
最後はおじやで〆る

<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・原則会員制との事。一見でも予約は可能だが飛び込み来店はNGらしい。
・遅刻はもちろん厳禁。予約した時間通りに行かないと厳しく怒られる。
・はじめて行ったらとりあえずはオヤジさんの講釈に従ってみよう。
・オヤジさんは口調がキツイのでちょっとびっくりするかもしれないが実はいい人だ。