焼肉店乱立地帯・中目黒の隠れ家的お店
深山(東京・中目黒)
東京都目黒区上目黒3-16-13 CUBE M B1FTEL:03-5722-3805
18:00-23:30/月休
予算:4000〜7000円
予約可
*2011年に閉店情報を確認。
近年、焼肉激戦区と化している中目黒駅周辺。その中にあって他とは少し違うポジションを築いているのが「深山」である。駅前の喧騒から離れ、歩くこと約5分。小さな明かりに細い書体で書かれた店名を見つけたら、そのビルの地下一階に店はある。
店内をのぞくと高級隠れ家風の雰囲気に一瞬身構えてしまうが、ひとたび入ってしまうと非常に居心地の良い空間だ。その訳は、”お洒落だが気取りすぎていない”ところだろう。よく見るとメニューに書かれた「スーツを着た牛」やら、カウンターに設置された「竹やりのような吸煙装置」など、遊び心を感じるアイテムもちりばめられている。店員も皆ホスピタリティにあふれ、人柄がにじみ出ているような接客をしてくれるのだ。また、掘りごたつ席が多いのもくつろげて嬉しいところだ。
メニューはベーシックな部位が中心。一人前3000円クラスのものから、1000円を切る並ものまで取り揃えており、総じてクオリティは安定している。個人的に印象的だったのは高価なものよりむしろ並のハラミ。コストパフォーマンス的にバランスのとれた一品だ。特選ミノサンドも良い。サンドされている脂身の量が非常に多くて最初はひるむが、口に入れてみると意外なほどに軽い口当たりで、あっという間に口中でとろけてしまう。すると、薄いと思っていた上下のミノ本体部分がやおら、シャキシャキコリコリと奥歯に対して力強く主張をはじめるのだ。クセになる食感である。
珍しいところでは、かつて「ふじや」で「広島でしか食べられない」と言われた「コウネ」があった。確かに東京では見かけない部位なので、珍し物好きならば一度挑戦してみるのも一興だろう。
また、例えば海苔巻きにしたユッケなど、ちょっとした工夫をちりばめた料理もあって楽しい。まだ開店して2.3年のようだが、今後の更なる進化に期待したい店だ。
並ハラミ
脂たっぷりのミノサンド
深山風ユッケ
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・並のハラミ・特選上ミノサンド
・広島でしか食べられない?コウネ