古き良き焼肉屋で思い切り厚切り肉にかぶりつく快感
本とさや(東京・浅草)
東京都台東区西浅草3-1-9TEL:03-3845-0138(本店)/03-3843-1129(別館)
14:00-27:00(日祝13:00-25:00)/無休
予算:5000~7000円
予約可
東京・浅草。下町情緒が残るこの街に、いかにも昔ながらの焼肉屋といった風情で店を構えているのが「本とさや」だ。赤のれんをくぐって引き戸をガラリと開けると、「いらっしゃい!」と店員さんの威勢のいい声。もくもくとした煙の奥には、座敷席に所狭しと座って七輪の焼肉をつつく大勢の客が見える。
実は煙いのは1階席だけで、2・3階および道を挟んだ斜め向かいにある別館は無煙ロースター完備だ。敢えて七輪の席を残してあるのは風情だけが理由ではない。ある店員さんの説明によれば「煙に包まれて焼かれた肉の方が旨みが増す」という。なるほどそんなこともあるかもしれない、という訳で以降予約するときには必ずこの本館1階を指定する事にしている。
着席したら四方の壁に貼られたメニューを見渡す。店の雰囲気に絶妙にマッチした手書きの短冊が「よっしゃ、焼肉食ったるでぇっ」という気持ちを盛り上げてくれる。何というか、とっても男気あふれる気持ちになる焼肉屋なのである。
その男気に応えるように、出てくる肉はどれも食べ甲斐がある厚切りなのが特徴。特に特上カルビは迫力もの。美しいサシが入ったカルビをがぶりとやる喜びはやはり大きい。多少値段は張るがこの快感には代え難いだろう。他には特上タンや塩ハラミもお勧め。これらももちろんカットは厚めだが、全く胃にもたれないのは新鮮さのなせる技だろう。むしろさっぱりとした味わいでいくらでも食べられそうに感じられる。
肉以外ではまずキムチ・カクテキなどがしっかり美味い。さすが下町、このあたりには抜かりがない。それから甘辛いテグタンスープもなかなかのものだ。「金龍苑」のテグタンにはさすがにかなわないが、甘めの濃い味でご飯が進む一品だ。
たらふく食べてのれんをくぐる頃にはすっかりスタミナがついた気分になっているはず。今や数少ない、男っぽさあふれる古き良き焼肉屋である。深夜までの営業も嬉しい。浅草方面に用事がある時にははずせない店だ。
昔ながらの七輪
分厚い上カルビ
新鮮さが際だつ上タン塩
上ハラミ塩
カクテキもうまい
卵たっぷりのテグタン
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・特上カルビ・塩ハラミ・特上タンあたりが王道。キムチ類も美味い。辛甘いテグタンスープもなかなか。
・予約の際には本館1階の煙い七輪席がいいか、無煙席がいいかをしっかり伝えておこう。
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元です。
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