「焼肉・ホルモン 空」を出た我々は、一旦ホテルに向かった。
次にQUESTする予定の店は深夜までの営業らしいので、
小一時間ほど休憩してから再度出発するつもりだったのだ。
道すがら、次の店を予約すべく電話を入れる。
「あの、25時ごろ行きたいのですが」
「あー今日はもう肉がなくなっちゃったので閉めました」
しまった。正直、予想もしなかった事態である。
慌ててリストを取り出し、別の遅くまでやっている店を探す。
一店だけ見つかった。すぐに電話。
しかし、何とここも「今日はもうすぐ閉める」との返事だった。
こうなったら、取るべき道は1つだ。
そう、「休憩を取らずに今すぐハシゴ」である。
言うまでもないが「じゃあ今日はもう止めとくか」
などと考える者は、誰一人としていなかった。
急遽向かったのは心斎橋の「くにやす」。
細長い店内の右半分はカウンター、
左側は座敷という寿司屋のような造り。
供される肉も寿司ネタのように鮮度が高い。
もはや当然のように、黙々と肉を平らげていく我々。
少なくともこれが4店目だとは誰も思わないだろう。
正直、自分たちだってビックリしているのだ。
「上質で美味い肉ならいくらでも食べられる」
そんな次元では語れないほどの食欲なのだった。
ホテルに戻った我々は、ロビーでしばし今日一日を反芻した。
まだ部屋には戻りたくなかった。感動していたのである。
ひとつは、分かってはいたが大阪焼肉のレベルの高さに。
そしてもう1つは、確実に進化を遂げた自分たちの胃に、だ。
よくやってくれた。明日もよろしく頼むぞ。
お腹のあたりをさすりながら、我々は胃にご褒美を与えた。
大阪焼肉遠征初日は、こうしてようやく終了した。
そう、まだたった1日が終わっただけなのである。
<この店のQUEST速報>