遠征初日。まずは新幹線にて名古屋へ。
そこから養老まではまだしばらくかかる。
しかし気をゆるめてはいけない。
遠征は既にはじまっているのだ。
手に握った新幹線の切符に目をやる。
11:29(イイニク)名古屋着。我ながら完璧だ。
これからの3日、良き肉に出会える事間違いなしである。
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名古屋から車で一時間ほどで、養老「焼肉街道」に着いた。
いや、正直「着いたのか?」という感覚ではあった。
名前から勝手に、街道の両脇に焼肉店が立ち並ぶ様を想像していたが、
実際はそこまでではなく、ぽつりぽつりといったところだろうか。
しかしながらその一角にある巨大な精肉店「養老ミート」や
そこで売られる巨大ブロック肉の数々にはただならぬオーラを感じる。
やはりこの街は、まぎれもない”肉処”なのである。
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一軒目に訪れたのは、地域一番店との評判も高い「藤太」。
精肉店が経営する、肉質自慢のお店である。
ファミレスのような外観とは裏腹にA5飛騨牛を当たり前のように扱い、
しかも驚きのリーズナブルさで提供しているのだ。
正肉、内臓とも文句なしのクオリティ。いきなり当たりである。
思わずフロアの女性に仕入れについて尋ねてみる。
「ああ、すぐそこの食肉センターで屠畜されている飛騨牛ですよ。
うちのダンナもそこで働いてますから。」
何という事だ。妻は焼肉街道の焼肉店。夫は食肉センター。
肉マニアなら誰もがあこがれる夫婦像ではないか。
「藤太」での焼肉を終えた我々は、ほんの500mほど先にある
その食肉センターを見に行ってみることにした。
(つづく)
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