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中部・近畿遠征レポート Day1#3

肉コラム中部・近畿遠征2012

養老を発った我々は、滋賀県は彦根に向かった。
実は彦根は日本の牛肉食のルーツがあるともいわれる地である。
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ここで少し、肉食の歴史の話を。
日本の肉食の歴史は明治維新以降というのが一般的な定説だが、
それよりはるか以前から、一部では密かに肉が食べられていた。
江戸時代、彦根藩は公式に牛の屠殺が認められている唯一の藩だった。
表向きの名目は太鼓に使う牛皮を幕府に献上するためであったが、
実は「薬」だと称して牛肉を将軍や諸大名に献上していたのである。
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そんな「牛肉外交」を行ってきた藩のシンボル、
彦根城がそびえるこの地で選んだ焼肉店は、その名も「名城園」
外観からこれでもかと歴史の重みが伝わってくる店構えだ。
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店内はごく狭く、これまた期待を裏切らない年季の入り方。
切り盛りするのはご高齢のご夫人おひとりだ。
いつもは常連ばかりが訪れていると思われる
こうしたタイプの焼肉店にはありがちなことだが、
初訪者にはやや不親切に感じられる対応だったのは否めない。
しかし地方の小さな焼肉店をさんざん訪れてきた我々には
それくらいのことはまったく問題にならない。
新鮮な肉と、何よりも豪快すぎるほどのボリュームからは
表には現れないホスピタリティが存分に感じられた。
いつまでも常連や地元の方に愛され続けて欲しいお店であった。
実はこの地でもう1店リストアップしていたのだが、
時間的な問題とこちらでの想定外の肉の量が訪問を許さず、
止むなく我々は次なる地へと車を走らせた。
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初日の最後は、近江八幡まで移動し「吉林」へ。
こちらは近江牛をリーズナブルに食べさせてくれる焼肉店と聞いた。
外観はごく普通の地元の焼肉店である。
この辺りに住んでいたら、普通に日常使いで訪れるのであろう。
メニューに目を通す。なるほど安い。
特上の塩タンで1300円。ロースで1450円。
その他のメニューは軒並み1000円以下である。
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肉質も素晴らしい。
近江牛らしい脂の甘みと肉の旨味が味わえる。
元の肉がこれだけ上質ならば外しようがない。
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ホルモン類も近江牛だというが、これらも鮮度バツグン。
こんなホルモンを当たり前のように食べていたら、
都会の一般的なお店には行けなくなってしまいそうだ。
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店内はカウンター、座敷席、テーブル席とあり、
子供連れからひとり焼肉までを懐深く受け入れてくれそう。
こんな焼肉店が近所にあったらどんなに幸せだろうか。
焼肉遠征を始めてから何度思ったかしれない事をまた考えつつ、
深夜の焼肉店を後にしてホテルに向かった。
こうして遠征初日は終了した。
明日も朝から長距離移動。そして5軒の焼肉店を訪問予定だ。
(つづく)
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