出張で台湾に行ってきた。公私含めるともう11回目になる。
安くて美味いものが街中にあふれているこの地を訪れるのはいつも楽しい。
今回、台北の街を歩いていてふと気になったことがあった。
台湾に「焼肉」の字をしばしば見かけるのだ。
今までも台湾に焼肉屋が無かったわけではない。
しかし、看板は「直火での調理」を意味する「烤(カォ)」の字を使った
「烤肉(カォロウ)」という中国語訳で書かれていることが通常だったのだ。
*ちなみに「焼」は中国語では「炒め煮」のような調理法のことなので
「焼肉」と表記すると意味として間違っていることになる
不思議に思って現地の人に尋ねてみると、興味深い答えが返ってきた。
曰く、「日式烤肉(日本スタイルの焼肉)」は、この地ですっかり定着し、
“本場”日本と同じ呼び方の「焼肉」で通じるようになったのだという。
従って、今は殆どの店で日本風に「焼肉」と表記しているそうだ。
これってちょっとすごい事じゃないか?
「食在台湾」とうたわれる程の美食の国・台湾で
「焼肉」が日本を代表する食べ物として受け入れられたのだ。
*ちなみに韓国式の焼肉は「韓国烤肉」と呼んで区別しているそうだ。
さすがは食にうるさいお国柄。両者が別モノな事をしっかり認識している。
ある意味、日本人よりも「焼肉」を理解しているのかも。
おそるべし、焼肉の魅力。いや、魔力というべきか。
「SUSHI」や「TEMPURA」と同じく、「YAKINIKU」が世界の言葉になる-
そんな日も、案外近いのかも知れない。
あらためて焼肉がもつポテンシャルを思い知らされた訪台だった。
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