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ある日のニンニク

肉コラム

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スライスしたニンニクがついてくる事がある。
もちろん焼肉の話だ。
このニンニク片が、実は苦手だ。
というよりも、どうしたらいいのか分からないのだ。
ピーマンやしいたけやカボチャなどがついて来た場合は
申し訳ないのだが殆ど無視する。
何故なら、それらは肉ではないからだ。
気まぐれに焼いてみたりすることもあるのだが
大抵は肉を焼くのに集中しすぎて忘れてしまい
気がついたら真っ黒…なんていう事態になっている。
何故なら、何度も言うが、それらは肉ではないからだ。
やむを得ないのである。
だが、ニンニクとなるとちょっと事情が違ってくる。
ニンニクは肉の味を引き立てるパートナーである。
タレの隠し味にも使われていることがあるし
肉と一緒に口に放り込むとなかなか美味い。
が、このニンニク片、焼くのがかなり難しいのだ。
まずサイズが小さすぎて、網の隙間から落ちやすい。
次に焦げやすい。炭の強火などでは尚更だ。
特に、写真のように厚めにスライスしてある場合は
中は生、外は黒こげ、という状況になりがちだ。
これを避けるにはひたすらマメにひっくり返すしかないが
さすがにそこまでの面倒はみられない。
何故ならば、つまるところ、ニンニクは肉ではないからだ。
希に、アルミホイルのカップに油とニンニク、というスタイルもある。
あの場合はやや面倒をみる手間は軽減されるが
ちょっと放っておけば黒こげになるのは一緒である。
結局のところ、一番の問題は、
「ニンニクは美味いが、固まりでいくつも食べたいものではない」
ということなのかもしれない。
かくして、ニンニク片は皿に置かれたままとなる。
大いなるポテンシャルを活かせないまま、
「焼きにくい」という理由で取り残されていってしまうのだ。
ああ、これはどうにかならないものだろうか。
…などと考えていたのだが、
絶妙に焼けたハラミを囓った瞬間に、正直どうでも良くなってしまった。
何故ならば、ハラミは肉であり、私はそれを食べに来ているからだ。


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