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この情報は2014年11月29日まで「YAKINIQUEST.com」で掲載していたものです。
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いしなぎ屋

リスペクト3

「正規ルート」の石垣牛と「今帰仁アグー」にこだわる孤高の店

いしなぎ屋(沖縄・石垣)

いしなぎ屋メイン画像

沖縄県石垣市字大川43

TEL:0980-83-9929
17:00-22:00/無休
予算:6000〜8000円
予約可

近頃何かと世間を賑わせている食品偽装問題。残念ながらそれは焼肉界にも昔からあるようだ。その道のプロに聞くと、品種やブランド・部位の虚偽表示や優良誤認を招くような表現は後を絶たないらしい。ま、我々食べる側としては「それでも美味ければいい」というのが真理だとは思うが、出来れば嘘のないまっとうな店で食べたいと思うのが人情でもある。

沖縄・石垣島にある「いしなぎ屋」は、その意味で頑固なまでに正直な店である。何しろ自家牧場を持っているにもかかわらず、わざわざ一度JA(全農)を通してから肉を仕入れているらしいのだ。「石垣牛」ブランドの定義のひとつに「JAマークがあること(つまりJAを通して販売されていること)」という決まりがあるのだが、それを守るために敢えてそうしているらしいのである。なるほど、店内のメニューや同店のウェブサイトなどを見れば、そのこだわりの深さはひしひしと感じられる。残念なのはその結果、石垣牛についてはかなり高めの価格になってしまっていること。この点において、石垣牛の焼肉を食べるならば同じ石垣島内の「やまもと」には及ばないところである。

むしろこの店でお勧めなのは「今帰仁(なきじん)アグー」(沖縄原産の豚)の焼肉だ。このアグーという豚、今や東京ですら時々メニューに載せている店を見かけるが、実際の純血種となると実はほとんど手に入ることはないらしい。仕入れにこだわる「いしなぎ屋」では、今帰仁アグーも正真正銘の本物。口にすると野性味溢れる力強さと、バターのように濃厚な脂身の甘さが広がる。正直、我々は豚肉に関しては牛肉ほど探究していないが、このアグーの味は初体験の、記憶に残るものであった。
こちらも豚肉にしては値が張るが、めったに食べられない肉である。石垣島訪問の際には足を伸ばしてみるのも悪くないだろう。

いしなぎ屋 店外観
外観。向かいでは精肉店も営む

いしなぎ屋 アグー盛り合わせ
濃厚な甘みの今帰仁アグー肩肉

いしなぎ屋 石垣牛盛り合わせ
特選石垣牛盛り合わせ

<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・今帰仁アグーの盛り合わせ(このページ最上段の写真)