ハラミへの頑固なまでのこだわりが光る
和田(東京・武蔵小山)
東京都品川区小山3-9-3TEL:03-3783-4129
月休
予算:4000〜6000円
予約可(土日祝は予約制)
東京有数の商店街として有名な「武蔵小山パルム」だが、この長い商店街をはさむように2つの名焼肉店があることをご存知だろうか。ひとつは「元山」、そしてもう一方がこの「和田」である。
いかにも住宅街の小さな焼肉店といった風情の店構え。ディスプレイなのか片付けが追いついていないのか判別しかねるような小物類があちこちに置かれた様は、店というよりは誰か知人の家にでも来たような、つまりはもうまったくといっていいほど飾らないお店である。しかしながら肉のクオリティではいい意味で予想を裏切ってくれる。
こちらが特にこだわっているのはハラミ。中でも塩ハラミは本当に状態のいい時しか出さないというポリシーをもっている。訪店の際も塩はなかった。どうしても食べたい時は1ヶ月前くらいから予約して欲しいとのことだったので、たまたま塩ハラミにありつけた人は肉の神様に愛されている幸運の持主といえるだろう。
もちろん、タレのハラミもじゅうぶんにクオリティが高い。適度な霜降りに厚みもあって柔らかな食感。タレはニンニクを利かせた濃い味で、ご飯との相性バツグンだ。またロースも白眉。もも肉を使用したあっさり赤身の薄切りタイプで、さっと炙るくらいがベスト。脂がきついのが苦手な方でもつるつると食べられてしまうだろう。
マスターはおそらく頑固な職人さんタイプだと思われるが、その確かな技は例えばミノの表と裏で互い違いに入れられた包丁からもかいま見える。このミノの味噌ダレも含め味付けは総じてしっかり目だが、これは地元系焼肉の名店には多く見られる傾向だ。たまの家族の贅沢という焼肉ならばこれくらいのインパクトがぴったりだし、何よりご飯が進む。おかみさんの暖かな接客と気の置けない雰囲気の中、お腹いっぱいになるまで肉をほおばる。そんな焼肉の原点ともいえる喜びを、いつまでも地元の方々に提供していって欲しいお店だ。
ひっそり佇む地元の名店
和田といえばハラミ
あっさりと食べられるロース
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・ハラミ、ロース、そしてライス。
・ハラミ、ロース等は注文一回までのルールあり。
・4人前以下での網交換NGルールあり。タレものはかなり焦げやすいので注意して焼こう。
・土日祝は予約制なので注意されたし。