屋台出身の異色店。しっかりとした味付けのホルモンをガッツリといただく
万正(大阪・生野)
大阪府大阪市生野区桃谷3-3-2TEL:090-2592-9687
17:30-24:00/月休
予算:3000〜5000円
予約可
世に焼肉屋は数あれど、店の電話番号が携帯電話というのはここがはじめてだった。しかし理由を知ればそれも納得だ。なんとこの店、もともとは屋台だったらしい。そこで人気を集めて店舗をかまえたという、ストリートたたき上げの実力派なのだ。
桃谷の薄暗い路地裏にある小さなお店を仕切るのは、まだ若い(と思われる)マスターとそのお母さん。キッチンの息子とフロアの母で、まるで吉本漫才のような、ケンカなのかじゃれているのか分からないようなやりとりをしている。そんなディープな雰囲気を受け入れられる人には、ここは居心地の良い場所になるだろう。
タレや料理の味付けは全体的に濃い目の設定で、ガッツリと肉を食べに来るにはうってつけ。それもまた店の空気にぴったりと合っているから面白い。ちなみに味付けは濃いがとても上手という印象。ユッケやレバ刺しに絡ませてあるタレもいいし、ホルモン系に使っている甘辛いもみダレも、何種類もの材料をベースに作っていると思われる奥の深い味だ。
メニューには正肉もあるがホルモン系が多め。正肉系なら「ヒモ」、ホルモンでは「ミノサンド」をお勧めしたい。ヒモ、は一般的には小腸を指すことが多いが、この店では「骨付きカルビの骨のまわりの肉」をそう呼んでいるそうだ。なので見た目はちょっと筋張ったぶつ切りカルビのようなのだが、口に入れてみると驚くほど柔らかくてジューシー。加速度的にご飯が進む味だ。ミノサンドは脂がたっぷりの一品。噛むたびに心地よい食感と、脂と甘辛ダレが混ざり合った特製ソースの旨味が口中に広がる。こちらはご飯はもちろん、ビール党にも強力に支持されそうだ。
そして値段はもちろんリーズナブル。たっぷりと食べて飲んで、「肉を食べた!」という強い満足感が得られる…仲間とはもちろん、ちょっと疲れた仕事の帰りに一人で寄るのにも良いかもしれない。
小さな入り口
甘辛ダレが効いたミノサンド
ヒモはインパクトじゅうぶんの一品
<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・ヒモ(骨付きカルビの骨のまわり)・ミノサンド
・お母さんのキャラはちょっと強烈なので(いい人だが)ひるまないように