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4,下見その〔3〕「一力」「請来軒」

大阪遠征2005

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「多平」を出た後、鶴橋へ足を運んだ。
「焼肉タウン」として名を轟かすこの一角は、明後日攻める予定。
今日のところは見学&腹ごなしの散歩が目的といったところだ。
近鉄鶴橋駅を降りると、そこはまるで「リトル南大門」だった。
ひしめきあう店々の軒先に並ぶ様々な種類のキムチ。
その場で焼いているチヂミから立ち上る香りが鼻腔をくすぐる。
何よりこの狭い空間を埋め尽くす人々が発する熱気がすごい。
とある店員と客の会話が漏れ聞こえてきた。
「手打ちの冷麺が食べられる店ってありますか?」
「手打ちだったらこの辺じゃ『アジヨシ』さんか『一力』さんだよ」
ほう、「一力」ねぇ。「アジヨシ」なら行ったことはあるが。
…気づけば「一力」店内で冷麺をほおばっていた。
ついでに肉も少し焼いてみる。まずまずの味。
しかしさすがに満腹だったので早々に店を出た。
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18:00に京都在住の友人と大阪駅で落ち合う。
ここ大阪で夕食を食べてから彼の家に移動することにした。
もちろん、夕食は焼肉だ。
向かった店は「請来軒」。約2年振りの訪店だ。
ここを始めて訪れた時のショックは、昨日の事の様に覚えている。
場末の中華料理屋のような店内で供される稀少部位の数々。
味気ない皿に無造作に盛られた霜降り達をガスコンロで焼く。
焦がさないよう細心の注意を払いながら両面を炙り、かぶりつく。
とたんに口中に溢れる肉汁。肉繊維の間から放たれる高貴な香り。
あの晩はここの肉に完全にノックアウトされたものだ。
あれはひょっとすると幻ではなかったか。それを確かめに再訪したのだ。
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運ばれてきた肉を見た瞬間分かった。幻なんかじゃなかった。
この店は始めてという友人も、肉の美しさに圧倒されたようだった。
久々の再会だというのに、お互いろくに話もせずに肉を焼き続けた。
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