この情報は2014年11月29日まで「YAKINIQUEST.com」で掲載していたものです。
BEEF YAKINIKU DINING YAKINIQUEST」の開店以降、焼肉店レポートの追加・更新等は行っておりません。
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又三郎(またさぶろう)

リスペクト2

「黒毛和牛ドライエジング」のパイオニア

又三郎(大阪・長居)

又三郎メイン画像

大阪府大阪市住吉区長居2-13-13 長居パークホテル1F

TEL:06-6693-8534
11:30-13:00・17:30-22:15/木休
予算:6000〜9000円
予約可

2012年度、日本の肉界で一番注目されたのは「ドライエイジング」かもしれない。肉の表面をむき出しにしたままで熟成をかけるこの手法は、もともとアメリカなどで盛んに行われており、USビーフのような赤身が多い肉に適していると考えられてきた。それを和牛にも用いることで今までとは異なる独特の風味を生み出した肉が、ステーキハウスやレストラン、ひいては焼肉店にまで広がってきたのだ。

さて、そんなブームが起こる随分前からドライエイジングに魅せられ、独自の研究を重ねてきた焼肉店が大阪にある。それがこちらの「又三郎」だ。何度も失敗を重ねながら、和牛のドライエイジング技術を独学で確立したというから恐れ入る。

1年ほど前に移転したという現在の店舗は高級感あふれる構えだ。ドアを開けるとまずは巨大な熟成庫がお出迎え。中には黒ずんだ塊肉がごろごろと眠っている。

熟成肉はグラム単位でオーダーし、熟練した店員さんが焼き上げてくれる。これまた独自の焼き方で、炭火で少し焼いてはアルミホイルで包んで休ませる、を3回繰り返し、約40分かけて仕上げるのだ。中央が盛り上がったユニークな形状の網は、長く使っているうちに自然にそうなってしまったのだとか。

目の前の七輪で美味しそうに焼かれる肉の塊をただ眺めているだけでは拷問に近い。そこで普通の焼肉メニューも併せてオーダー。こちらは通常通り自分で焼いて食べるので、網の空いている部分を使えばよい。焼肉メニューは熟成肉ではないが、正肉、ホルモンともに肉質も良く、半人前からもオーダー可能と満足のいく内容だ。しかしここではやはり熟成肉を中心に語るべきだろう。

焼き始めるとすぐに鼻をつく独特の香り。ナッツのような、チーズのような熟成香が立ち上がる。口にするとより顕著で、口中いっぱいにむせ返るような香りと味わいが広がる。恐らく好き嫌いは分かれるだろう。苦手な人もいるはずだ。ただ、日本人にとって和牛の新しい味わいなことは間違いない。

ちなみに価格は、例えば黒毛和牛のフィレで100g2200円。高級ステーキハウスで食べると思えば決して高くない。
ましてや熟成肉は歩留まりが悪い。まわりの黒ずんだ部分を削り落としての100gだと考えれば、むしろ破格であるといえる。
*価格は2012年時のもの

通常の焼肉店の楽しみ方とは少し異なるスタイルではあるが、和牛の熟成肉という新たな世界の扉を開いてくれるこちらのお店。肉好きならば一度は訪れるべきだろう。

又三郎 網 焼き ヒレ サーロイン
熟成肉の焼きは店員さんにおまかせ

又三郎 アルミホイル
焼いてはアルミホイルに包み、を繰り返す

又三郎 仕上がり
焼き上がり

<YAKINIQUESTよりヒトコト>
・お店のHPには熟成時期が分かるカレンダーがある
・通常の焼肉メニューも正肉、ホルモンともにかなり豊富