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生肉トリビュート

肉コラム

本日より牛生肉の新衛生基準が施行された。
その内容を要約するとこうだ。
 
 
・生食用の牛肉は、その表面から1センチ以上の部分を
 60℃以上で2分以上加熱しなければならない。
・これに違反した場合、2年以下の懲役
 または200万円以下の罰金が科される。
 
 
あらためて読むと驚かれる方も多いのではないだろうか。
「表面から1センチ以上を2分以上加熱した肉」はもはや「生」ではない。
論理上は、分厚い肉を加熱して回りを切り取れば「生」で出せるが、
その場合、当然ながら価格は跳ね上がる事になる。
また、罰金がかなり高額(飲酒運転ですら100万以下の罰金だ)
であるため、飲食店にとっては非常に強制力が強いルールだ。
 
 
死者を出した事件に端を発する法改正であるがゆえ、
短絡的にこの法律に反対しようとは思わない。
だが今日を境に、日本の「牛肉の生食」という食文化が
衰微の方向に大きく舵を切る事になるのは事実なのだ。
せめて今まで我々を魅了し、感動をもたらしてくれた
日本全国の生肉達の画像を幾つか紹介することで
生肉文化へのトリビュートとさせていただこうと思う。
*写真はすべて2011年9月30日以前のものです
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神戸「満月」の刺し盛り
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東京「ゆうじ」ざぶとんの山芋がけ
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山形「たけ仙」の和牛牛刺し握り
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大阪「弁慶」のロース刺し
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東京「よろにく」の刺し盛り
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静岡「ふじ」の特選牛刺し
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佐賀「肉上手」のユッケ
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広島「肉料理カオリちゃん」の肉刺し
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愛媛「富久重」のユッケ
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東京「七厘」のとも三角とカメノコの握り
こうして見るとよく分かる。
我々が失ったものは、あまりにも大きい。


2 comments on “生肉トリビュート
  1. gypsy より:

    >フェイさん
     本当ですね。近い将来良い方向に改正されることを願っています。

  2. フェイ より:

    こんな事態になって本当に残念です
    死者も出た事件でしたし、安易に文句は言いたくない
    同じ肉でも、昔からきちんと生食用として卸されていた馬肉と比べると、ひどい待遇だ
    これからユッケ等の牛生肉は、安価な値段で気軽に食べられるものではなくなりました
    最近寿司や丼物で見かけていた「牛トロ」なる物も、引っかかることでしょう
    今でもグレーゾーンである鳥生肉や、下手すれば魚介類の類まで話が広がっていかないことを願います
    例を出せば、かなり昔から保健所の指導で、生牡蠣は出さないようにと言われている現状
    魚介類にもどんな規制の波が広がってもおかしくない
    世界の中でも、まれに見る生食文化を持った国日本
    その食文化をもっと守っていけたらいいと思わずにいられません

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